Saturday, May 23, 2015

Ubuntu14.04を少ないメモリで快適に動かす方法

デスクトップパソコンを使用している場合,メモリの増設は割と簡単なのですが,
ノートパソコンなど,メモリ増設のハードルが高い環境も存在するかと思います.
(私のノートパソコンはまさにそうでした)

そこで,今回,少ないメモリで快適にUbuntuを動作させるための設定を紹介いたします.
(細かな設定方法は,他のページに委ねます)


1.zswapを使用し,メモリを圧縮する


Linuxカーネルに含まれている機能に「zswap」というものがあります.
こちらは,メモリとスワップディスクのデータを圧縮することによって,
見かけ上のメモリ容量を増やそうというものです.

  • メリット
    • 見かけ上のメモリ増加
  • デメリット
    • CPU負荷の増加(僅か)

設定方法

1.コマンド
sudo gedit /etc/default/grub
を実行し,grubの設定ファイルを開きます.

2.GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULTから始まる行を,以下のように変更します.
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash zswap.enabled=1"

3.設定を反映します.
sudo update-grub

 2.ストレージデバイスのWritebackの有効化

ハードディスクなど,ストレージデバイスには,処理を高速化するための「キャッシュ」
が備わっています.「キャッシュ」の動作方式を変更することで,
パフォーマンスを向上させることができます.
  • メリット
    • ストレージデバイスのパフォーマンス向上
  • デメリット
    • 電源喪失時など,データ消失,破壊の危険性が高まる

設定方法
こちらのページを参考にどうぞ
Ubuntu 13.04 システム SSD 化のメモ

3.swappiness値の調整

空きメモリが不足した場合,メモリ上のデータをストレージに退避させる「スワップ」
という処理が必要となります.swappinessは,「スワップ」処理の起こりやすさを
設定するための値です.
値が大きい場合,積極的にスワップが起こり,
値が小さい場合,消極的にスワップが起こります.
一般に,swappinessの値は「10」が良いとされているようですが,
メモリが不足気味のパソコンにとっては,この設定は逆効果となります.
メモリ上のデータを積極的にストレージに退避させ,空きメモリを確保するため,
swappiness値「90」を推奨します.
  • メリット
    • 多くのソフトウェアを起動しても動作が遅くなりにくい
  • デメリット
    • 空きメモリが十分にある場合,標準設定と比べ動作速度が低下

設定方法
こちらのページを参考にどうぞ