ノートパソコンなど,メモリ増設のハードルが高い環境も存在するかと思います.
(私のノートパソコンはまさにそうでした)
そこで,今回,少ないメモリで快適にUbuntuを動作させるための設定を紹介いたします.
(細かな設定方法は,他のページに委ねます)
1.zswapを使用し,メモリを圧縮する
Linuxカーネルに含まれている機能に「zswap」というものがあります.
こちらは,メモリとスワップディスクのデータを圧縮することによって,
見かけ上のメモリ容量を増やそうというものです.
- メリット
- 見かけ上のメモリ増加
- デメリット
- CPU負荷の増加(僅か)
設定方法
1.コマンド
sudo gedit /etc/default/grub
を実行し,grubの設定ファイルを開きます.2.GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULTから始まる行を,以下のように変更します.
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash zswap.enabled=1"
3.設定を反映します.
sudo update-grub
2.ストレージデバイスのWritebackの有効化
ハードディスクなど,ストレージデバイスには,処理を高速化するための「キャッシュ」
が備わっています.「キャッシュ」の動作方式を変更することで,
パフォーマンスを向上させることができます.
- メリット
- ストレージデバイスのパフォーマンス向上
- デメリット
- 電源喪失時など,データ消失,破壊の危険性が高まる
設定方法
こちらのページを参考にどうぞ
Ubuntu 13.04 システム SSD 化のメモ
3.swappiness値の調整
空きメモリが不足した場合,メモリ上のデータをストレージに退避させる「スワップ」
という処理が必要となります.swappinessは,「スワップ」処理の起こりやすさを
設定するための値です.
値が大きい場合,積極的にスワップが起こり,
値が小さい場合,消極的にスワップが起こります.
一般に,swappinessの値は「10」が良いとされているようですが,
メモリが不足気味のパソコンにとっては,この設定は逆効果となります.
メモリ上のデータを積極的にストレージに退避させ,空きメモリを確保するため,
swappiness値「90」を推奨します.
- メリット
- 多くのソフトウェアを起動しても動作が遅くなりにくい
- デメリット
- 空きメモリが十分にある場合,標準設定と比べ動作速度が低下
設定方法
こちらのページを参考にどうぞ